〜クズ鉄町で出会った女〜
| 私の愛読漫画のひとつに、「銃夢(ガンム)」というものがある。
最初の内はお世辞にも上手い絵とは言えなかったのだが、何となく世界観に魅かれて何度も読みふけていた。 後に塵石氏やえみちんも読んでいたと聞き、幾度となく掲示板上でネタ合戦を繰り返した時期もあった。(後日、コテツさんも愛読していた事が判明) 時が経ち、魅力的な漫画が次々と世の中に溢れ出し、愛すべき「銃夢」は徐々に本棚の奥へと追いやられていく。 面白くなくなった訳ではない。 しかし、もう滅多に取り出す機会も無くなった。 少し前まではあれ程…あんなにも読み返していたのに。 今だって決して他の作品に劣る訳でもないのに。 だからきっと、キミは現れたんだ。 「忘れないで」って現れたんだ……。
※
何気なく立ち寄った本屋。 何気なくめくった写真集。 本当に、読みたかった訳ではない。 何でも良かった。それじゃなくたって良かった。 パラパラと進めるページをボンヤリと眺めていく。
「待って」
頭の中で誰かがささやいたような気がした。
「私はここだよ」
非現実的な感覚に見舞われて手を止める。 数枚ほどページを戻った時、キミに逢えた。 妙な気分だった。「懐かしさ」なんてものではないと思うよ。
だって爆笑しちゃったんだもん。
誰ひとりとして知っている人間のいない本屋でさ。
キミはここにいたんだね。 キミはここに生きてたんだね。
2002.4.8
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