〜クズ鉄町で出会った女〜


私の愛読漫画のひとつに、「銃夢(ガンム)」というものがある。

最初の内はお世辞にも上手い絵とは言えなかったのだが、何となく世界観に魅かれて何度も読みふけていた。

後に塵石氏やえみちんも読んでいたと聞き、幾度となく掲示板上でネタ合戦を繰り返した時期もあった。(後日、コテツさんも愛読していた事が判明)

時が経ち、魅力的な漫画が次々と世の中に溢れ出し、愛すべき「銃夢」は徐々に本棚の奥へと追いやられていく。

面白くなくなった訳ではない。

しかし、もう滅多に取り出す機会も無くなった。

少し前まではあれ程…あんなにも読み返していたのに。

今だって決して他の作品に劣る訳でもないのに。

だからきっと、キミは現れたんだ。

「忘れないで」って現れたんだ……。
 


 

何気なく立ち寄った本屋。

何気なくめくった写真集。

本当に、読みたかった訳ではない。

何でも良かった。それじゃなくたって良かった。

パラパラと進めるページをボンヤリと眺めていく。
 

「待って」
 

頭の中で誰かがささやいたような気がした。
 

「私はここだよ」
 

非現実的な感覚に見舞われて手を止める。

数枚ほどページを戻った時、キミに逢えた。

妙な気分だった。「懐かしさ」なんてものではないと思うよ。
 

だって爆笑しちゃったんだもん。
 

誰ひとりとして知っている人間のいない本屋でさ。
 

キミはここにいたんだね。

キミはここに生きてたんだね。
 
 




木城ゆきと著「銃夢」(集英社)3巻
ザファル・タキエとの対面シーンより
 
 
 
 

見つけたのはコレ。



 
 
 

2002.4.8


ガリィじゃなくて悪かったわね。